4人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
「が~~」
「く~~」
「………」
みなそれぞれの寝息を立てて寝ていた。一人を除いては。
智子は眠れないでいた。
寝るには満月の光が明るすぎ、そして不気味だったからだ。
そして私は純の方を見た。
「意気地なし……」
私はそう呟いた。
このキャンプ計画は私と純のためのようなモノ
実際、美紀と彩は私に協力してくれる形でキャンプに参加してくれた。それなのに……。
何寝静まってるのよ、バカ純
私はため息をついた。
瞬間、テントの近くに何か横切った。
大きいなにかが横切った。
な、なによ……。
私は急に怖くなりみんなを静かに起こした。
「ねぇ、ちょっと」
三人は なんだよ~ といった感じの顔でそれぞれ起きた。
「何?智子?」
一番最初に口を開いたのは美紀だった。
「ちょっと、見て……」
私はテントの外を指差した。
満月のおかげでやけに外が明るい。
そして、みんながジーッと見ている時………この静寂な山の中にはありえない叫びが聞こえた。
【ガァォオォオオ】
最初のコメントを投稿しよう!