―プロローグ―追憶

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 ドアの左側にある手提げ鞄のある勉強机の後ろにある本棚には何回も読んだであろう漫画や参考書とか色々ある。その隣にある柱には日付と古い傷がある―多分背比べの跡だろう。    僕は淋しいのと寒いのとで部屋を出る事にして―ドアノブを回した。僕には丁度いい、この高さのドアノブを使いにくいと不満を言っていた人は誰だっただろうか? ちょっと思い出せない―多分思い出したくないか、脳が思い出すなと言っているのだろう。  いつの間にか頭には酷い頭痛に襲われていた。―そうだ、僕は「隠れて」いたんだ。 見つかってはいけないから押し入れに隠れていた―だが静かになったし、寒くて仕方ない。  さっき鏡を見た時に一部変な風に固まっていた髪は何だったのか僕には判らない。 何で泣いていたか―頭が痛かったからだ。それだけは思い出せる。
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