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その夜。
僕とリッドは、(当然の如く)同じ部屋で寝る事となった。
リッドは先にベッドに入っていたが、僕は寝付けなく、ベッドの上に座っていた。
「寝れねえのか?」
ふとリッドが話し掛けてきた。
「あ…いや…」
「寝れねえんなら、話し相手になってやるよ。…小難しいのは勘弁だけどな。」
「…リッド…。」
「こっち来ねえか?」
リッドは上半身だけ起き上がり、自分の隣をポンポンと叩いた。
「な、なんで…!!」
「なんとなく。…すっげー久しぶりだから、一緒に寝るのも悪くないんじゃって思って。」
「はあ?」
「まあ、細かい事は気にすんな。」
リッドにせかされ、僕はしかたなくそっちのベッドに腰掛けた。
僕は刹那、嬉しそうなリッドの瞳の中には、少し寂しい気持ちがあると、そう感じた。直感は、アテに出来ないようで出来る。
「リッド…どうかしたのか?」
「…何がだ?」
リッドはあの笑顔を携えて僕を見ている。
「なんだか…その……寂しそうだ。」
リッドは驚いたのか目を大きく開いた。
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