恋愛

7/13
前へ
/52ページ
次へ
冷たいおしぼりを いつもより丁寧にたたむ。 運ばれた料理を いつもより綺麗に盛る。 そんな変な緊張感を抱きながら 少し良い女ぶって 周りのみんなの分もお皿によそった。 彼女はグレープフルーツジュースを頼んで あたしも真似して 同じのを頼んだ。 何か 話しかけなきゃ。 彼女は かっこかわいい。 誰かに取られてしまうのが嫌だった。 必死だった。 とりあえず あたしは在り来たりでつまらない質問を問いかけた。 「いくつなんですか?」 彼女と目が合った。 「18だよ  専門一年生」 彼女はあたしの一つ上で、今回集まったオフ会のメンバーはあたしと彼女以外みんな20代の大人の女性ばかりだった。 チャンスだと思った。 年が近ければ 仲良くなれると思った。 単純なあたしは 素直に嬉しいと思った 先の事なんてなんにも考えなかった。
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

735人が本棚に入れています
本棚に追加