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彼女はあたしの手を握ったまま離さなかった。
あたしも彼女の手を離さなかった。
あたしが勝手に好きになって困らせている。
そんなの
わかってた。
でも今は自分の気持ちが不安定すぎて冷静になれなかった。
「外の空気吸いに行きたい。」
彼女は言った。
うなずいて
手を繋いだまま無言で外に出た。
新鮮じゃない新宿の空気を吸って
何も話さないまま
もう一回中へ入った。
「なんかあたし凄くめんどくさい女だなぁ」
そんな事を思っていると
又外へ行こうと彼女はあたしの手を引っ張った。
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