恋愛

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この日は新宿二丁目でイベントがあった。 新宿二丁目と言えば同性愛者の町と言われてもおかしくない程だ。 毎週週末の土曜日になるとゲイバーやビアンバー、イベントが沢山あり、イベントは大体夜21時から朝方5時まで開催されている。 今日は土曜日でみんなイベントへ行く予定だったからカラオケボックスを出ようと席を立った。 その時 あたしがドキドキした彼女が話しかけてくれた。 初めての会話だった。 「これ飲む?」 そう一言言うと彼女はもうお酒がまわっていたのか白い肌が真っ赤になって、あたしは彼女とは違う意味で身体が真っ赤になった。 あたしはろくに返事も出来ず、首を縦に振っただけ。 その時は何にも考えられなかった。 ただ ただ一目惚れをした彼女を見つめる事しか。 彼女はニコニコしてた。 渡されたお酒を一口飲んだ。 その味がどうだったとか その時の自分の顔はどうだったとか なんのお酒だったとかもわからない ただ ドキドキした。 鼓動が早くなっているまま カラオケボックスをでた。 彼女の背負ってたリュックを追いかけて。
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