怪談

20/202
前へ
/431ページ
次へ
骨女 牡丹の柄が描かれた提灯を手に持ち、夜な夜な人家を歩き回り、気に入った男がいるとその家を訪ねる。気に入られた男には、骨女の姿は絶世の美女に見え、その美貌に魅了されて情事を交わす羽目になる。そして挙句の果てには、男は精気をすべて骨女に吸い取られてしまう。 骨女の姿が人間の女に見えるのは、あくまで骨女に魅入られた男のみであり、それ以外の人間が情事の場を覗くと、男と骸骨が抱き合っているという奇怪な場面を目にすることになる。 怪談「牡丹灯籠」のお露もこの骨女の同類だったという説もあるが、明代の「剪燈新話」に由来する怪談である牡丹灯篭の逸話をモチーフとして描かれたとも考えられる。
/431ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1002人が本棚に入れています
本棚に追加