出会い

3/6
7人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
君もこの景色を見に来たの? 後ろから声が聞こえた。 振り返るとそこには、僕と同い年くらいの少年が立っていた。 いや、たまたまここに来ただけで。きれいだからつい見てたんだ。 僕は再び街並を眺めながら答える。 澄み渡った青が染みる頃。 となり、いいかな? 少年が言う。 うん。 少年がとなりに座った。 ギシッ 二人とも雨でびしょ濡れだ。すぐに乾かさないと風邪を引いてしまう。 おかまいなしに、少年が無邪気な笑顔で僕に言った。 君、びしょびしょだね。 お前もだろ。 僕は笑われたのがかんに触ったのか、それとも恥ずかしさを隠すためなのか、ムッとした顔で答えた。 はは。そうだね。僕ここが好きなんだ。ここに来ると嫌な事とか忘れて、気分がよくなるんだ。 その気持ちを僕も理解できた。何故だか、ほっとできる。嫌な事も忘れてリラックスできる。image=44394751.jpg
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!