ジンクス

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僕の定位置はすべり台のてっぺん! …と言いたいところだけど、生憎僕は下っ端だ。 今日は地面から半分だけ飛び出しているタイヤに座ろう。 「やぁ」 隣のタイヤに、家猫のポチが立っていた。 彼女は僕の素晴らしき友人であり、情報源である。 「ニンゲンの様子はどうだい?」 「相変わらず…ご飯を安物にしようと頑張るけど、私の舌は誤魔化せないと何時になったら分かるのかなぁ」 「君も相変わらず良い物食べてるようだね。たまには家に誘ってくれても良いのに」 「駄目だよ。ニンゲンは黒猫が嫌いなんだ」 「どうして」 「何か"黒猫が前を横切ると不幸がやってくる"とか。まぁ下らないジンクスだね」 「じんくす?何それ」 「占いみたいなものらしいよ」 「ふぅん」 ニンゲンてよく分かんないな。
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