18人が本棚に入れています
本棚に追加
/42ページ
僕の定位置はすべり台のてっぺん!
…と言いたいところだけど、生憎僕は下っ端だ。
今日は地面から半分だけ飛び出しているタイヤに座ろう。
「やぁ」
隣のタイヤに、家猫のポチが立っていた。
彼女は僕の素晴らしき友人であり、情報源である。
「ニンゲンの様子はどうだい?」
「相変わらず…ご飯を安物にしようと頑張るけど、私の舌は誤魔化せないと何時になったら分かるのかなぁ」
「君も相変わらず良い物食べてるようだね。たまには家に誘ってくれても良いのに」
「駄目だよ。ニンゲンは黒猫が嫌いなんだ」
「どうして」
「何か"黒猫が前を横切ると不幸がやってくる"とか。まぁ下らないジンクスだね」
「じんくす?何それ」
「占いみたいなものらしいよ」
「ふぅん」
ニンゲンてよく分かんないな。
最初のコメントを投稿しよう!