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しばらくして、心先輩と話を終えた先生が戻ってきて、ボクに耳打ちをする。
「その傷。また…なのね。なにかあったら、言いなさいね」
「大丈夫だよぉ。先生は心配しすぎぃ」
じゃあね、って先生に告げ、背をむけたら、こっちを、ジトー、って絡むような視線でみてくる心先輩と目があう。
「心先輩」
「早くいかないと、俺が、京に怒られちゃいます」
裕に声をかけられて、心先輩がそちらをみる。
「そうだな。いくか」
先を歩いている、心先輩と裕にため息をひとつ。
「どうかしたか?」
「どうもしませんよぉ?」
急に出てきた譲太郎先輩にびっくりしながら、それを表にださないよう、顔に笑顔を張り付けて、聞き返す。
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