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葉の色が変わったかと思うと、さっそく散りゆく美しい木の葉たち。
その悲しみは、切なさはボクと似たように感じる。
「裕っ、ご飯食べよぉ」
いつものように友達の甲斐裕をお昼に誘う。
裕は最近(でもないかな)心先輩という恋人ができてはしゃいでいる。
正直、うるさい。
「おう。すぐ行くから、心先輩たちのとこ先行ってて」
「はぁい」
ボクは阿部 悠斗(あべ ゆうと)。
山田高校1年生。
顔は生まれつき、女顔。よく女の子に間違われた。
体は華奢で髪の毛は亜麻色のような金髪。染めてるって言われるけど、一応自毛。
ボクは屋上へと急ぐ。
屋上で2年生の心先輩と譲太郎先輩、春先輩と後から来るであろう裕と昼食を食べるため。
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