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食器を片付けていると、チャイムが鳴る。
「神さんかな?俺がでるよ」
玄関まで、小走り。
ドアを開けると、そこには誠一の顔立ちに似ている人が立っている。
「こんばんは。神さん」
「こんばんは」
普段、あまり笑わない誠一に対して、神さんは笑うほうだ。――それでも、無愛想なほうにはいるけど。
「はい、これ」
神さんが持っていた紙袋をわたしてくる。
紙袋の間から見てみると、美味しそうなお菓子。
「ありがとうございます」
「そんな。俺が食いたかっただけだし」
目を輝かせて、見上げながらお礼をいうと、遠慮がちに返事をされた。
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