分かれ道

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○月×日 私こと優香は、別れ道に終止符を打とうと決めたんだ………、絶対後悔するけど、こんなに中途半端じゃいけないんだ……… 「郁、私郁に話があるの」 公園に1人でブランコの近くで腰を卸していた郁の隣のブランコにちょこんと座り、軽く漕いでいたのを勢いがついてしまったので少しブレーキをかけ、隣にただ座る郁を見た。 昨日決意した事を言おうと思ったから。 「優香、ボクも優香に話があるんだ。先に言っても良いかぃ?」 とくん……… 何故か妙に胸が騒がしくなり私は思わず息を飲んで なに?とうつ向きながら答えた。 「ボクと付き合わないかぃ?」 少し間があって出された言葉に私は耳を疑った 「ぇ………?」 ゆうまの事で頭がいっぱいだった私は意識が軽く遠退いたのを感じた私とは裏腹に、郁はブランコに深く座り直した 「確かに…最初は君を鈴の代わりとして見ていた。あんな終わり方は無いと思ったからさ。」 ツキリ… ギュッと僅かにブランコの鎖を掴む力が増した。 「けど、最近ずっと一緒に居て、当たり前だと思える様になった。アイツ以上はまだ無理かも知れない、けどボクは君が必要なんだ、付き合ってくれないか?」 諦めようと もう思うのもダメなんだと 心から諦めた筈なのに こんな事を言われるなんて… 「郁…、私は、、今日本当は別の事を言いに来たんだよ…」 だんだん視界がボヤけてきて、ブランコから立ち上がり、郁の隣に立った。 「ん…?」 郁は少しふらついた優香を支える為に立ち上がる 「私は、実は鈴さんと別れる少し前に仲良くなった男友達に告白されたの…」 郁は目を見開いた、 「ちょっと前で、答えは俺が受験終ったら聴きに行くって………」 うつ向きながら話した。 「そっか…「けどね、郁を見てて、どんどん好きになっていった…、郁はまだ鈴さんの事を好きだって知ってたから、鈴さん以上にはなれない…、せめて隣に居たいって、他の人と付き合ってたら、郁は安心して鈴さんを思い続けられるってっ…「それ以上言うな…」 そっと塞がれた唇は、柔らかくて暖かで、驚くほど優しい物だった。 「もう一度言う、優香、君のお陰で今のボクに戻れたんだ、付き合ってくれ」 嬉しいのと事実かどうか解らなくて涙が止まらない優香は、目を擦りクスッと微笑んだ。 「夢じゃ、ないよね…?」 泣き笑いな優香の唇に、当たり前だろ?と呟き郁は再び蓋をした。
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