17人が本棚に入れています
本棚に追加
あの事件から2日
裕之は無事だったが
他のクラスメイトの失踪があらたに確認された。
松岡亜季の葬式の夜に。
松岡亜季の時と同じく、黒スーツで入ってくる担任と校長を見て
泣き出す女子もいた。
失踪が確認されたのは
松下夏奈子
松岡亜季の親友だった。
昼休みになり
クマが目立つ目で行幸が裕之の机に寄ってきた。
「ゆき…これ…」
「地図?」
フラフラと差し出すのは一枚の地図
「急に距離が縮まり始めたんだ」
みると地図に赤で×されたところが
今までの間隔よりせまくなっている。
「これ、どういうことかわかる??」
「…」
行幸が目を伏せる。
「お前の家を確実にロックオンした道筋なんだ」
裕之が口をひらく
「なに、お前どうしても俺が被害者になるっての?」
「…だって……」
「馬鹿、鏡さえ見なきゃいいんだろうが。」
裕之はそういうと、立ち上がり
くしゃと行幸の頭を撫でた。
最初のコメントを投稿しよう!