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ふと騒然とする教室に、
担任と、
何故か校長が入ってきた。
「皆静かに!HRをはじめる!」
担任が声を張り上げる。
なぜか教師たちにまとわりつく負のオーラに生徒たちは少しずつ静かになっていく。
裕之が行幸に耳打ちをする
「おいみゆき、なんであいつら黒スーツに黒ネクタイなんだよ…もしかして……」
担任は自分の格好と一緒にいる校長には触れず、もくもくと出欠席をとる。
木藤菜帆
松岡亜季
吉岡忠
三人が欠席していた。
出欠席をとっている間に少しずつまた騒がしくなってくる教室に、出欠席をとり終わった担任が静かに、と制す。
すると、校長がゆっくりと教壇に立った。
「みなさん、落ち着いて聞いてください…」
「このクラスの、松岡亜季さん」
「えっ?」「亜季がどうしたの」「サボりでしょ? 」「なんかあったの?」
ざわざわと騒ぎ出す教室に聞こえるよう、噛み締めるように校長は一声おき話す。
「今日、御両親から学校に連絡がありました、
昨日まで行方不明だったのが、今朝、自宅で遺体が発見されたそ…」
『きゃあああぁ!!!』
校長の話が終わる前に悲鳴があがり、声がかき消される。
「うそだぁ…!!!」
わっと泣き崩れる女子
「みゆき…」
裕之が行幸を見ると
彼の手は少し震えていた。
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