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担任と校長が去り、
教室には暗く重い空気と
すすり泣き
「今日葬式だって」
裕之が行幸の肩を叩く。
まだ少し震えていた。
「……………」
「おい行幸」
「……」
ふいに行幸は自分のノートパソコンをとりだし何やらひたすら打ち込みだす
カチッ
クリック音の数秒後
地図が表示されるディスプレイを食い入るように見つめていた彼はバッと顔を上げて
泣きそうな顔で裕之を見上げた。
「次たぶん…ゆき……お前だ…」
のどかな町
それが取り柄だったのに
崩れていく現実。
止められない歯車が
回りだした。
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