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「……ッ!!」
今は、夕日でシーラが人間のように見えるからかもしれない、
それと、少し眠いからかもしれない。
彼は本音を次々とシーラに伝えていった。
シーラは喋れないが、ただ表情で、「ありがとう」と伝えようとするのだった。
彼の心は、少女を連れて教会を出た時とは、全く違うものになっていた。
思い出したのである。
色んな事を…。
こうなれば、連れ出したのは、自分ではなく化物の少女だろう。
…そういえば、彼はまだシーラの名前を知らなかった。
しかし、一応言葉は通じているものの、彼女は喋れないのだった。
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