しぜん

2/5
前へ
/25ページ
次へ
真夜中に音楽聴きながら自転車をこいでいた   曲と曲の間の静かな時   ふと気付いた   イヤホンの外は何も聞こえないと言う事に   音楽を止め   自転車から降り   自転車を押しながら歩いた   夜空を見上げると   星が沢山あった       自転車と共に歩く靴音   鍵につけたキーホルダーの鈴の音   時々聞こえる風の歌声   それに合わせて葉と葉が小さく歌う声   それしか聞こえて来ない       何万年前もの星の輝き   目の前に広がる碧と黒の混沌の空   その前に散らばる灰色の雲   時々目に止まる電柱の光る街灯   それしか見えて来ない       すべて合わせて綺麗なんだ   すべて合わせて自然なんだ   すべて合わせて世界なんだ
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加