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水面
満月がそっと揺れているある夏の晴れた日の夜
長い旅の途中に僕は
愛しい人と過ごした瞬間の残り香を探してる
満月が優しげに揺れている
ゆっくりと湖の上で
君はここにいたんだね
ほんの少し前まで
僕の腕の中で微笑んでいたのに
なんて愚かだったんだろう
僕は何もわかっちゃいなかった
明日がどうなるのかさえも
あぁ
僕は本当に愚かだった
どうしても一歩が踏み出せなかった
何となくわかっていたのに
終りが来ることを
昔の恋愛模様が
羽根を休める鳥のように湖の上を漂っている
君はここにいたんだね
ほんの少し前まで
僕の腕の中で微笑んでいたのに
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