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揺すっても、揺すってもお父さんは起きない
姉貴
『ねぇ…??お父さん起きてよ!!いつもみたいに死んだふりだよって言ってよ!!』
赤城
『…おい!!起きろ!!起きてまた一緒に波乗りに行こうよ!!…なぁ…起きろよ…』
何をしても起きない
この時、死というものを始めて知った
こんなに悲しいとは思わなかった
一番尊敬していたお父さんが天国に旅立った
もっと喋りたかったのに
もっと遊びたかったのに
もっと色々な事をしたかったのに
もう俺の前にはお父さんはいない
赤城
『お父さん…俺絶対潜水士になってお父さんみたいな人になるから…』
そう言ってバッヂをとった
一週間後、お父さんの告別式を行った
仕事関係から高校時代の友人など様々な分野の人が集まってくれた
助けた人の家族まで来てくれた
この時初めて知った
お父さんがとても大きいという事を
お父さんがとても偉大だって事を
色んな人から言われた
頑張ってね、偉いね、お父さんの分までしっかり生きるのよ…
はい、としか言いようがなかった
でも気持ちが楽になった
まだ辛いけど…
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