ささやかな休息?

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担任の気だるい声を皮きりに、まだ順番でもない生徒達大勢が一気に席を離れた。 くじを引いていくごとに和気あいあいとしたみんなの声が聞こえる。 それを一応は耳に留めながら、とりあえず慎、創也、上山、坂巻、山杉を集めてみた。 「……もうわかってると思うけど」 「くじで同じになった奴と、てこと?」 俺が躊躇いがちに言うと、坂巻が不遜な態度で応える。 そうするしかないので、俺が頷くしかない。 まぁ、上手く振り分けられなかったからどうにかやって誰かと変わってもらえばいいだけだ。 ……もしかして、教師陣もそれを少し考えてたのか? 「……僕の番、回ってくるみたいだし、行っとくよ」 静かに慎がそう告げると、山杉もそれに続いて教壇へと急いだ。 こんなことで護衛の相手を決めるのは、なんとなく適当過ぎる気もしないでもないのだが……こうでもしないと何時まで経っても決まりそうにないからな、仕方ないだろう。 くじ引きは生徒達が騒いだこともあって意外と二十分近くも時間がかかって班決めが終了した。
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