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「長刺は安静のために組織御用達の病院で入院中。俺達がここを離れると危ない気がするんだけどな」
「代理が来るんじゃない? それか、4日程度なら別にいいとか考えてれじゃないの?」
俺の危惧に創也は組織としての最もらしい意見で返す。
慎も頷くだけだったが、概ねは同じ意見だろう。
かく言う俺も、大して変わらない考えだし。
幾ら不思議な力を持った土地と言っても、それは三年前までの話だ。
この間のようなことがあったとはいえ、memの組織の中ではこの土地の優先順位はあまり高くないはず。
だからこそ、他の適任者が居ないのような理由だけで俺のようなペーペーにここの指揮権なんかを持たせているのだろう。
「……まぁそこは連絡があった時にでも聞いとくか……。で、本題だけど…………誰にする?」
俺は至って真面目だ。
だからこそ、こういうことは早めに決めといた方がいいと思う。
誰にする?
これは、『とある三人の女子の内、誰を守りたいか』という質問。
もう一度言う、俺は至って真面目だ。
だから、指揮官として把握していなくてはならない。
でも、
「……………………」
「……………………」
「……………………」
なんと言うか、やはりこういう話は、男ならかなり恥ずかしい。
なにせ、しばらくは行動を共にしなければならなくなるのだ。
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