ささやかな休息?

6/34

27人が本棚に入れています
本棚に追加
/130ページ
「長刺は安静のために組織御用達の病院で入院中。俺達がここを離れると危ない気がするんだけどな」 「代理が来るんじゃない? それか、4日程度なら別にいいとか考えてれじゃないの?」  俺の危惧に創也は組織としての最もらしい意見で返す。  慎も頷くだけだったが、概ねは同じ意見だろう。  かく言う俺も、大して変わらない考えだし。  幾ら不思議な力を持った土地と言っても、それは三年前までの話だ。  この間のようなことがあったとはいえ、memの組織の中ではこの土地の優先順位はあまり高くないはず。  だからこそ、他の適任者が居ないのような理由だけで俺のようなペーペーにここの指揮権なんかを持たせているのだろう。 「……まぁそこは連絡があった時にでも聞いとくか……。で、本題だけど…………誰にする?」  俺は至って真面目だ。  だからこそ、こういうことは早めに決めといた方がいいと思う。  誰にする?  これは、『とある三人の女子の内、誰を守りたいか』という質問。  もう一度言う、俺は至って真面目だ。  だから、指揮官として把握していなくてはならない。  でも、 「……………………」 「……………………」 「……………………」  なんと言うか、やはりこういう話は、男ならかなり恥ずかしい。  なにせ、しばらくは行動を共にしなければならなくなるのだ。
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加