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まぁ、行動を共にすると言っても、四六時中一緒に、という訳ではない。
もしも時を考えて、連絡のやり取りぐらいはしておこうってぐらいだ。
……いや、最善を考えるのなら一緒の家にいるべきなのだが。
組織の方では護衛用の備品があるらしいのだが、生憎と今は数がないらしく、しばらくはアナログに頼るしかない。
幸いなことに、俺達三人と守る対象でもある女子三人は同じクラス。
誰が誰を選ぼうと大した必然性はなく、逆にだからこそ、妙な勘ぐりをされるかもしれない、という考えがあったからこそ、三人は迂闊な発言が出来ないでいた。
もちろん、俺も含めて、だ。
……あー、いや、若干一名、俺が護衛に就くと激しい抗議を受けるかな。
諦めているとは言っても、やっぱり『ああ言う呼び方』は、出来るだけされたくはない。
そんなことを考えながら一組にいるはずのその三人に視線を送っていると、やはりその三人も真剣な表情でなにからの話し合いをしていた。
一番いいのは、女子からの指名で振り分けられるのが、多分、一番誰からも反感を買わないのだが…………んな恥ずかしいことを率先してくれる中一はいないだろう。
なので、俺は創也と慎に向き直って、二人の赤裸々な意見を待つことにした。
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