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(おつかれさま)
不思議と涙はこぼれない、医者たちが部屋からいなくなり、2人きりになった。
「よく頑張ったね、ここまで僕のために生きてくれてありがとう」
眠ってるような、葉子(ようこ)の手を握りしめ、心の中で何度も感謝と愛を告げる。
(このまま葉子を、灰にしてしまっていいのか?)
葉子を抱いて、家に連れて帰りたい……
でも、それはしてはイケない事、愛する妻、葉子いまキミを僕のからだの一部にしよう、そうすれば神様でも、2人を引き離す事はできないはずさ。
(葉子の耳にそっと口づけをして、耳たぶを噛みちぎり、それを飲み込む)
キミは僕のカラダで生きていくんだよ、死が二人を分かつまで……
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