第三話・―幸せを呼ぶ泪―

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 MADMANはそれを聞いて半ば呆れたのだろう、小さくため息を吐いただけで、それ以上反論はしなかった。  隆が母親と再会したその日から、MADMANは姿を消す事も無く。  隆の側に付きっきりで、時々姿を現すキラー・ビーと何やら相談をしながら、隆には知り得ない作戦を立てているようだった。  MADMANがキラー・ビーとどんな話をしているのか、隆も少しは気になっていたが。  そんな素振りを見せると、初めから友好的でないキラー・ビーが、あまり良い顔をしなかった。  そのせいで、隆は今までMADMANの考えを、一度も聞けないでいるのだが。 「……それで、これからどうする」  隆がそんな事を考えていると、不意にMADMANが問いかけてくる。
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