第三話・―幸せを呼ぶ泪―

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 顔を上げると、MADMANは琥珀色の液体が波打つ珈琲カップを眺めていて。  先刻から一向に、隆の方を見ていない様子だった。  そんなMADMANを見て、隆はしばらく考える様子を見せる。  そうしてしばらくしてから、一言呟いた。 「俺は、母と決着をつけたい」 「……辛くなるぜ?」 「それでも、俺はもう決めたんだ。この先にあるのがどんな未来だとしても、楓と生きるために……。もう二度と、逃げたりはしないって」  隆の決心の程を確かめるように、MADMANが正面から鋭い視線で睨んでくる。  それを受け止める隆の瞳に、一切の迷いは無い。  そんな雰囲気をきちんと受け止めたのだろう、MADMANは小さくため息を吐くと、呆れたように肩をすくめる。
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