第三話・―幸せを呼ぶ泪―

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 言いながら何かを真剣に考えているようでいて、そうでないようにも見える。  そんなMADMANを見ていた隆が、不意に呟いた。 「彼女は、まだ俺の命を狙っているのか?」 「お前が生きている限り、狙っているとは思うがね」  隆の真剣な問いに対してさえ、MADMANは小馬鹿にしたように笑うだけで、不利な状況を楽しんでいる風に感じてしまう。  そんなMADMANに、キラー・ビーが呆れたように続ける。 「ポイゾン・キラー、いくら俺でも調べきるのに三日はかかるぜ」 「分かっている。その間、俺達でも調べられるだけ調べておくさ」  隆に同意を求めるようにMADMANが見てくるので慌てて頷くと、キラー・ビーはそのまま隆を一瞥し、席を立って行ってしまった。
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