第三話・―幸せを呼ぶ泪―

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 そんなキラー・ビーの後姿を見詰めながら、MADMANが言う。 「なぁ、隆。今は何も手掛かりが無い状態で、こっちには不利な状況だ。それで俺達がこれからする事と言えば、何だと思う?」 「そう、だな。取り敢えず……、もう一度よくあの建物を見てみたい」  隆が言うと、少し考える風を見せたMADMANだったが。  やがて顔を上げて、にっこりと笑う。 「じゃあ、今から行くか」 「あ、あぁ」  立ち上がるとテーブルに料金だけを置いて、立ち去るMADMANの後について、隆も慌てて立ち上がり歩き出したのだった。
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