名前を奪う怪盗

3/5
前へ
/7ページ
次へ
大都アティーニアでは、不吉な噂がたっていた… 名前を盗むと言う、不思議な怪盗の話。その怪盗は、モノに触れることで、そのモノの名前を奪い取る事ができるそうだ。 その怪盗によって名前を失ったモノの殆んどは…自分の名前をひたすら探し求め死に至ると言う。 逆に、名前を失ったモノが生き延びる方法…それは新たな名前をつけて貰うこと。 何故その怪盗が名前を盗むのか…その意味を知るものはこの世にただ1人その怪盗のみ… その日、ディオは名前を盗む怪盗の話を家族にしていた。 好奇心旺盛なディオは、怪盗に会ってみたいと言った。 だが、当然のごとく母猫ティアと父猫リーシャは頷くことは無かった。 反対されたディオは怪盗に会いたいと言う気持ちを諦めきれず、家族が寝静まった夜中にこっそり寝床を抜け出した。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加