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平山は頭の中を整理した
冷静に考えてみろ
行くだけで本当に踊り子?になれるものなのか?
いや,その前に何故私だけがこの場にいる??
よく周りを見れば他の社員など誰もいないじゃないか
平山は複雑な心境のまま部長に言葉を返した
平山「あの…
何故私だけなんですか?
他の社員は??」
部長「まぁ何だ…
お前なら出来ると判断し,向かわせたんだ。
何も踊りに上手くなれとは言わん。
ただ,その会社とは切っても切れない縁があってな…
理由は言えないが,中に入ってみれば分かると思う」
部長はそう言い終えると,暫く黙ってしまった
部長が隠す程,何か理由が有るのは確かだが,平山はたった一人で中に入るのだから,不安になるのも無理は無い
しかし,これも営業の一貫として来ているので,このまま引き下がれば会社として面子が立たないだろう
平山はやむなく引き受ける事にした
平山「分かりました!必ずや成功を修めて参ります!」
平山の威勢の良い声に反応するかのように部長も
部長「うむ,期待しているぞ!
また終わり次第,連絡してくれ!」
[ガチャ!プープープー…]
部長はそう言い,電話を切った
平山は社員としての責任感と期待感を背負いこむ事になったが,
平山はこの時まだ知らなかった
この先に待ち受けるものは,自分の人生を変えるかもしれない唯一の分岐点なのだから
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