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十歳で、聖騎士団…俗に言う修道院に入った。
十二歳、物語の幕が上がる。
「…ですがシスターエル」
黒い修道服―と言っても、改造に改造を重ねた結果アグレッシブな鉄製の胸当てやら、動き易い様にスリットが入っていたり、おおよそ聖職者が着る服ではない恰好だが―に身を包む猫型獣人、シャムが両手を広げて口を尖らせる。
「おだまりなさいシスターシャム!」
またシスターエルの説教が始まった。
いつもいつも同じ理由。
「何故貴女は真っ先に敵陣に飛び込むのですか!貴女は後方支援組でしょう!」
原因は、それだ。
ここセレスティ国では魔眼族が終焉を迎えた直後、魔族が人々を襲う被害が多発していた。
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