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歌舞伎町の夜景を眺めて
あたしの住む
この場所に
たまに迷い込む人達がいる。
今夜は、どの扉から
やってくるのかしら？
どの扉を開けるかで
あたしの姿を変えるの
白い実験室からなら
あなたの母に近い姿
紅い酒場からなら、
あなたを酔わす
ドレスの女
蒼い写真の部屋からは、
体中ツギハギだらけの姿で
開く筈のない扉を
見つめながら
真夜中のお茶会。
その後はあなた次第
あたしを手に入れる？
無事暖かな家路にたどり着く？
出口の無いビルを迷い続ける？
それは
全てあなたの心次第よ…。
今夜の迷子は
明けていく歌舞伎町の空を
眺めている。
その迷子を眺めているあたし
開かない扉に身を隠し…。
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