第1話

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「はぁーやっぱ、いーわ温泉。」 俺は貸し切り状態で温泉に浸かっていた。 千春も気持ちいいだろうな。 そして俺は風呂からあがり先に部屋へ戻った。 あれ? 鍵が開いている。 千春もう帰ってきてるのか? 俺は静かに部屋に入った。 キーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキー なんだ? 気持ち悪い音が鳴りだした。 「千春・・?」 部屋のふすまを開けた。 『な・お・き・』 千春が苦しそうにもがいている。 「千春!どっどうしたんだ!」 俺は千春を抱き抱えた。 フロントにおりて人を探すが誰もいない。 「だれか!誰かいねぇのかよ!」 千春の背中からドクドクと流れおちる血液。 何なんだよ・・。 無数の刺し傷・・・? 「ウワァァァァ!」 『ウッ・・ウッ・・』 また一つ、また一つ刺し傷が増えていく。 「何なんだよ・・これは・・。」 千春はまだ浅い呼吸をしている。 俺は携帯を取り出した。 しかし圏外。 どうすりゃいいんだよ・・。
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