第1話

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『な・お・き・あ・い・し・て・る・?』 千春は刺し傷が増えるなか、俺に言った。 キーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキーキー また、奇妙な音が鳴りだした時・・ 『グッ・・・・』 千春が唸った。 千春を見ると首に絞められた後が残っていた。 「・・なんでだよ・・どういうことなんだよ・・。」 俺は千春の呼吸が無くなるのを確認した。 「息を・・してない・・。」 俺はその場に座り込んだ。 カタン・・ 物音がした。 CDだった。 「なんだよ・・これ。」 俺はCDを手にとった。 真っ白いCDは千春の血液のように真っ赤に色を染めていった。 俺はCDを眺めていた。 なんでいきなり、CDが転がってきた? 放心状態の俺は千春を抱え、CDを持って部屋に帰った。 たまたま千春がCDウォークマンを持ってきていた。 iPodにしろって言ったのにな。 ウォークマンの中にCDが入っている。
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