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ただの夢。
僕の思い込み。
彼女が罪人だなんて考えたくない。
その夜、彼女の細い声が聞こえて振り返る。
振り返るとそこには僕の背にひたりひたりと手を伸ばし、抱きついてくる彼女。
彼女はこう言った。
「愛しいアナタ……やっと掴まえた。」
「もう…離さない。」
ゆらり ひらり 舞う桜を契りに……私と共に。
「ほら…こちらへ。」
白い顔した僕が最後に見てしまった部屋。
そこには異常な数の男性の逆さ死体。
「アナタも離さない。最後に逆さの見物客を忘れないくらい目に焼き付けて」
「逝きましょう。」
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