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気付かない間にはおっていたコートは脱がされ、レジ近くのハンガーへかけられる。
そして店内の奥にあるテラスへと案内された。
ウエイターのエスコートは紳士的で、それでいて取り巻く空気は暖かく、安心しきってしまう。
テラスへの階段を登ると、そこだけ別世界のように輝いていた。
太陽の光が満ち溢れ、ガラス越しにはたくさんの花が咲いている。
そこはこの店の中庭で、そのテラスはあまりにも自分と不釣り合いで顔が次第に赤く染まってしまった。
他の客からの視線も感じる。
「あ、あの…」
「何か?」
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