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やっぱり出ます。の言葉がスーと消えた。
この男の笑顔には勝てない。
また戸惑う女に男はイスを引き、少し強引に座らせた。
「最近寝不足でしょう?落ち着ける紅茶をお持ちします」
どうして知ってるんですか?
言葉が出てくる前に男はカウンターの奥へと消えた。
この店に入って不思議なことばかり。
男は他人なのに何故か安心できる。
太陽の光は暖かく、庭を見れば疲れきった体が自然と休まる。
やはり花は癒し系だ。
と思いながら、再び店内を見回した。
女の客しかおらず、ウエイター目当てなのだと確信が持てる。
しかし何故こんなにも睨まれないといけないのか。
自分で言うのは何だが、そこまで自分は可愛くない。
それよりここにいる女性達のほうが可愛い子や、綺麗な人がいる。
目の敵にしなくとも彼関係なく、男なら皆そっちをとるだろうに…。
「どうぞ」
「……ありがとうございます」
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