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冷たい此の空で丸い月は
紅へと色を変え
まるで貴女の様に
妖艶な輝きを放つ
荒くなる息を落ち着かせ
慌てて窓を閉じた手は
汗をかいていた
シャツで汗を拭い
隣で静かに寝息をたてる
貴女を起こさぬ様
長くて綺麗な髪をなでる
壊したぃ衝動…
犯したぃ欲望…
胸を打つ鼓動は
だんだん大きくなり
気付くと思い切り
髪をにぎりしめていた
驚いて起きた貴女の
痛みで歪んだその顔は
どんな顔より色っぽくて
僕はただ何度もその顔を
見たかっただけなんだ
ねぇ今夜の月は
一段と明るいね
それでは今宵もまた
壊れた君で僕を満たそうか…
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