--マクラ--

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『ただいま』 ……… 『ただいま…』 ……… 『ねぇ…』 ……… 『……何処…なの?』 ……… 扉を開けても真っ暗で 貴方を探しても やっぱりいない… 今まで聞こえた 『おかえりなさい』 今じゃなにも 聞こえなくなって 扉の閉まる音だけが 部屋に響く… 貴方と眠ったベッドに座り 貴方の寝顔をいつも 隣で見ていた枕に 顔を深く埋める 貴方の温もり 追いかけるように 強く強く枕を抱き締めた 涙が溢れてシミになり 温もりどころか 更に枕は冷たくなった。      
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