Chapter2   「二人だけの秘密の日々・立場と言う枷」

3/8
前へ
/31ページ
次へ
?「…ユウ?」 ユウ「!?」 後ろから声をかけられ驚くユウ。振り返ると、そこには姉のマリィが立っている。 ユウ「マリィ姉さん…っ!」 驚いて立ち上がるユウ。 ユウの側までやってくるマリィ。 マリィ「ユウ、どうしてこんなとこに?」 ユウ「……」 セト「ユウ…この人がユウの姉か?」 ユウ「あ…うん」 マリィ「ユウ…その子は誰?」ユウ「えっと…セト君って言うの。私の友達で…」 セト「……よろしく」 マリィ、にっこり微笑んで、 マリィ「よろしくね、セト君。ユウ、ちょっと…」 と、ユウを連れて少しセトから離れるマリィ。 ユウ「??」 マリィ「なかなかカッコいいじゃないwユウも隅に置けないわねw」 ユウ「な…マリィ姉さんっ!!///」 顔を少し赤く染めるユウ。 マリィ「ふふ、顔が赤いわよ、ユウw」 ユウ「もう…」 と、ふと空を見上げるユウ。 ユウ「っ!そろそろ帰らないとお母さんに見つかっちゃうっ!」 マリィ「そうね…」 セトの方を向き、 ユウ「セト、ごめんっ もう帰らないとお母さんに外に行ってることがバレちゃう…」 セト「そう…か…」 マリィ「お邪魔してしまったみたいでごめんなさい…」 ユウ「本当にごめんねっ また明日同じ時間にここで会おうねw」 セト「…ああ!」 ユウ、マリィと去って行く。それを見送ってから王宮へと帰っていくセト。 ■道 マリィ、ユウと並んで歩いている。 マリィ「ユウ…いつから外に行くようになったの?」 ユウ「…最近」 マリィ「…お母さんに見つかったらどうなるかわかってるの?」 ユウ「…わかってる。でも…でもっ」 ユウ、悲しそうな顔をして、 ユウ「家にばかりいて、私は…一人ぼっち。外からは楽しそうな笑い声が聞こえるのに…私は家の中にいるしかなかった…」マリィ「ユウ…」 ユウ「セトは…私の事わかってくれて…好きになってくれて…それが嬉しくて…」 マリィ「……」 ユウを静かに抱き締めるマリィ。 ユウ「…!」 マリィ「そうよね…。辛かったに決まってるよね…。ごめんね、ユウ…。気づいてあげられなくて…」 ユウ「マリィ…姉さん…」 マリィ「これからは私もユウの味方だからね…」 ユウ「…うん、ありがとう…」
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加