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ぐえ!
扇風機を放した所までは良かった。しかし、思わぬことになった。扇風機がボクの方に飛んできて、腹にめり込んだのだ!
周りから見ると摩訶不思議だっただろう。エビぞりになった少年が、腹から竜巻を出して飛んでいくのだ。
足こそは着いていたが、あまりの力にいかようにも抵抗できない。
砂煙が上がる。音という音が耳に入らない。さっきからほとんど聞こえないっぱなしだ。
後ろになにがあるだ?そう考えると、急に不安になる。
後ろになにがあるのか、それはどれくらいの距離、近いのか遠いのか、固いのか柔らかいのか、
助かるのか
背中がゾクッとした。流れていく空気の感触のほかに、なにか別の感触が来るのが怖くなった。
いろいろな場合がこんな短い時間の内に頭を駆け巡った。
ボクはフワッとした感触が背中にすると、少し安堵した。
そして瞬間的な痛みと雑音。
意識がブツッと切れた
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