夜はふけて

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確かに、そのナイフは刃が出しにくかった。どうやらコツがあるらしく、少し手前に引きながら… パチン ナイフの刃はまるで実体がないみたいだ。月明かりに照らされ、七色に輝いている。 「すごいキレイ…」 刃がキラキラ輝く。まるでボクを励ますように。 「でも、やっぱりどうにもならないよ!」 ボクはナイフを放り投げた。 シャキンッ 「?」 おかしい、本当ならナイフがこんな固い床に落ちたら、ガチャン!ガラカラカラーって音がするはず……? うそだろ!? ナイフが床に突き刺さっている!しかも柄の部分まで!
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