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「13歳、男、中学生、ふむ…ナオキというのか。」
どこかの映画で観た、国王がすわるような大きな椅子に腰掛けたおじいさんが言った。立派なヒゲをしていて、ほとんど口が見えない。頭はつるっぱげで、ボクの思い描く神様のイメージそのものだった。
「こんなに生き生きしたのは久しぶりじゃのう。あ、ちなみにわしは神様。よろしくぅ。」
ボクは宙吊りだった。ヒモというものはなく、なにか見えない手でまるで子猫がつまみ上げられているように、その神様とやらの前にいた。なんだか胡散臭い感じだが。
「階段ですっころんだなんて、そんな馬鹿げたことで死ねるもんか!」
安定しない格好で足をバタバタさせた。
「どれ、まだ動く元気があるか。」
「当たり前だ。なにをいってだ、さっさとおろせよ!」
ボクは一段と声を張り上げた。
パラパパーン
「神様チャーンス!」
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