ストーカーさんに一目惚れ!?

13/22
前へ
/172ページ
次へ
顔を綻ばせながら教室に入った私を待っていたのは、皆の熱い視線だった。 皆は恐らく彼氏だと思っているのだろう。 ただ一人彼が誰かを知っている南だけが、混乱した表情を見せていた。 「あれ…ほんとに…ストーカー!?」 南が皆に聞こえないようにこそっと言った。 「うん…。本当にストーカーに見えないでしょ?」 「う…うん。それ何?」 南はストーカーさんから貰った弁当箱を指した。 「お弁当作ってくれたんだ…。」 「えぇー!?」 南の大きな声にクラスの皆が反応した。 「ご…ごめん。それで、その中に変な物とか入って無い?」 皆の視線を感じて、南は声を小さくして言った。 確かにそうだ。 ストーカーが作ったお弁当なんてかなり怪しい。 「だ…大丈夫かな?」 私は不安げに南に言った。 「とりあえず、開けてみよう!」 南にそう言われて、私は慎重に蓋を開けた。
/172ページ

最初のコメントを投稿しよう!

484人が本棚に入れています
本棚に追加