訪問者

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「用件なぁ……。お前もさぁ、本当ならみなしごで孤独に生きていくはずだったのに、今はいい暮らしができてよかったなぁ!俺のおかげだと思わねぇか~?」 「何がおっしゃりたいんですか?」 「いやさぁ…俺も年取ってきたし、今の生活がしんどくなって来てさぁ…。」 「一緒に住みたいって事ですか?」 「まさかぁ~…。また社長にグダグダ言われながらの生活なんてまっぴらだ!それが嫌でお前の母親と暮らしてたのによぉ。あいつはいい女だったよ…。俺の事大事にしてくれてよぉ…。お前は母さん似だなぁ…本当に綺麗になった…。」 「はぁ…。」 なんだかこんな人が父親だと思うと悲しくなってきた…。お母さんはこんな人を愛していたの?
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