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「ほら、もう泣き止め。」
そう言って零は白竜の頭を優しく撫でた。
『グスッ、グスッ・・・だって私・・・いつも里から出なくてたまに買い物でそれ以外は外の世界のこと知らず。里の皆は契約で出ていって私だけ取り残されて・・・グスッ!だから!だから!』
「そっか・・・じゃあ今はとりあえず気が済むまで泣け。それから考えよう。」
白竜の話を聞いた零は優しく微笑んだ。
それからしばらく白竜は泣いた。
その間も零は優しく頭を撫でていた。
「気が済んだか?」
『はい・・・ってあれ?いつの間にそんな大きくなったんですか?』
零が聞くと白竜は泣き止み冷静を取り戻したが零が自分と同じ大きさになったことを気付き混乱していた。
「今、気付いたのか。変わってる白竜だな。同じ大きさじゃなくてお前が俺と同じ大きさになったんだよ。」
『えっ?ほ、本当です!?』
苦笑いしながら零が言うと白竜は自分の身体をみて驚いた。
「安心しな。そろそろ・・・おっ、効果が切れた。」
零がそう言うと白竜の身体はみるみる大きくなり元の大きさに戻った。
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