解決者

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解決者

恐れていた。   その家は、小学校からの帰り道にあった。   ネコ除けために、水の入ったペットボトルがたくさんあって、全ての窓がいつも青いカーテンで閉ざされている家だった。   幼い私には、十分恐ろしかった。       ある日、その家にカーテンはなく、さらには窓も全てが全開だった。   その次の日、その家にたくさん警察がきていた。   近所の人も集まっていて、話し声が聞こえた。   「死んでいたらしいわよ。お気の毒にね…きっと男とのもつれよ。」   家に帰るとそのニュースをしていた。   死亡推定時刻は昨日で、階段下で死んでいるのを、彼氏である男性が発見。 警察は殺人とみて捜査しているらしい。   私は、警察が立ち去った夜、その家に行った。   鍵がかかっていたが、ドアの下にあるネコが入るように作られた小さな入り口から入った。   小学生で、まだ体の小さな私は楽に入れた。   気になる事があったから来た。   何故昨日はカーテン、窓が全開だったのかだ。   それについて考えていると、不意に猫の鳴き声がして、驚いた私はバランスを崩した。   それでわかった。   何故昨日はカーテン、窓が全開だったのか、それは猫が入った家の空気を換気するためだろう。   この家の主は水入りペットボトルから考えて猫が嫌いなのだ。   そして二階の換気を終え、階段を下ろうとした時、まだ家の中にいた猫に驚き、足を滑らせ落下。打ち所が悪く、最悪の結果になったのだろう。   猫には魔性の印象があるが、
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