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そこから竜花の世界は狂った。
母親の美凪は病気になって死んでしまった。
「あの時のことはもう思い出したくねぇ」
目の前の少年に全てを語った。
少年の名前はルシファー。
「あなたは時の導きがなかった」
「そうだな」
異空間の二人。
「ルシファーよ。時は戻らないのか?」
「残念ながら」
「しかし神様がここにいていいのか?」
「私の世界ですから」
「そうか。破壊神ルシファー………ありがとう」
「全て吐いて楽になったでしょう。それでも私は破壊神ですが」
「…………?」
「何をしようが昔のことは消えないということです」
「過去という時空軸は存在しないんだっけ?」
「ええ。過去とは人の記憶ですから。ですが私は個人的な理由であなたを応援しますよ。破壊神の唯一の犠牲者として」
その言葉を最後に竜花は気を失った。
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