闇の結界

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『大僧正さま、お呼びでしょうか?』 空也が座り頭を下げる。 『空也。もうわかっておろう。四国へ飛べ。 四つの結界のうちのひとつが解かれた。 残された3つの結界を破られるわけにはいかぬ。 そのようなことになれば、この高野山が、大師が封印しておるものがこの世に甦る。 わかっておるな。 これ以上、結界を破られるわけにはいかん。 お前の役目は、結界を守ること。そして封印すること。 さぁ、行け! 四国に行ってこい。』 空也は、頭をさげたまま返事をする。 『大僧正さま、行って参ります。』 『頼んだぞ、空也。』 大僧正は、そういうと数珠を空也に差し出す。 空也がそれを両手で、大切そうに受け取った。 深く頭を下げだ空也が下がる。 四国へ向かうために…。
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