46人が本棚に入れています
本棚に追加
『大僧正さま、お呼びでしょうか?』
空也が座り頭を下げる。
『空也。もうわかっておろう。四国へ飛べ。
四つの結界のうちのひとつが解かれた。
残された3つの結界を破られるわけにはいかぬ。
そのようなことになれば、この高野山が、大師が封印しておるものがこの世に甦る。
わかっておるな。
これ以上、結界を破られるわけにはいかん。
お前の役目は、結界を守ること。そして封印すること。
さぁ、行け!
四国に行ってこい。』
空也は、頭をさげたまま返事をする。
『大僧正さま、行って参ります。』
『頼んだぞ、空也。』
大僧正は、そういうと数珠を空也に差し出す。
空也がそれを両手で、大切そうに受け取った。
深く頭を下げだ空也が下がる。
四国へ向かうために…。
最初のコメントを投稿しよう!