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何かに、惹き付けられるように青年は歩き続けていた。
青年の足が何かの前で、止まった。
岩だ!
青年は、その岩を黙ったまましばらく見つめていた。
そしてゆっくりと近づく。
岩には、縄が何重にも巻かれていた。
青年が手を伸ばす。
バチッ。
火花が散った。
『結界か…。』
青年がニヤリと笑った。
縄は、どのくらいの時を経ていたのだろう、元の色が分からないくらいに闇の中でさらに黒く見える。
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